■相次ぐ有毒物質の検出
「中国製の練り歯磨きから有毒物質が検出された!」
一連の騒ぎはこの報道が始まりだった。練り歯磨きから有毒物質であるジエチレングリコールが検出され、アメリカ食品医薬品局(FDA)は練り歯磨きを使わず廃棄するよう警告した。
しかし、これは氷山の一角に過ぎない。
・メチルアルコールの入ったニセ酒
・フタル酸ジエチルヘキシルや鉛が検出されたおもちゃ
・有機化合物メラミンが混入したペットフード
・ジエチルグリコールを使った咳止め薬
・肝機能障害を引き起こすやせ薬
・輸出用の魚の切り身に混入したフグ
果たして、中国の食品や製品は安全なのか。何がこのような問題を引き起こしているのか。
■急成長におけるエントロピーの増大法則
中国の経済が急成長を遂げていることは周知の通り。GDPはアメリカ、日本、ドイツに並んで4番目に付けている。このような急成長で果たして歪は出来ないのだろうか。
「エントロピーの増大法則」と言う熱力学第二法則がある。今回のケースで簡単に説明すれば、中国の急成長により中国のマーケットが広まった。世界が中国の商品を買い、それで中国は成長できたのだ。しかし、成長を秩序とすると全く同時に無秩序も同規模で広まる。有害物質が多く検出されることは、エントロピーの増大法則に従って無秩序化が進んだことを示している。
日本でもよく新たな技術を利用した混沌は目にする。問題は混沌をしっかり認識してから法やISO、ガイドラインなどを取り決めにかかるという、政府の対応の遅さだ。例えば各企業がこぞって参加している「セカンドライフ」には法が無く、ユーザーのモラルにゆだねられている。恐らくは、何かしらの悪徳商法や犯罪が起こるだろうが、まずは起こるか起こらないか、いいか悪いかを議論しているように見える。政治は性悪説に基づかねばなるまい。
中国で粗悪な商品が出回ってしまうのは、性悪説に基づいた法の整備が間に合っておらず、各々のモラルにゆだねられてしまっているからだ。
■中国の地域性
日本と中国では決定的な違いがある。それは国土の広さである。国土が狭い日本では法などの整備効果に即効性があるが、中国ではそれが伝わりきれない。中国の地方では今でも生活するのがやっとと言う貧困層が多く、原価を安くしないと生活できなくなってしまう。そんな地域の人に法律を突きつけても、いかに法をかいくぐるかを模索してしまうのではないだろうか。そしてそれは比較的容易に出来てしまう可能性がある。
まだ調べていないが、中国にはアメリカのような州法はあるのだろうか。例えば省法があるとして、それは機能しているのだろうか。機能しているのであれば○○省の製品は信頼できるが△△省の製品は粗悪品が多い、と言った格差が出てきてもおかしくないと思う。今のところはそれが漠然と「中国」として報道されている。
■見極めることが必要
今回の一連の騒ぎを受けて、中国の食品、製品に敏感になっていることと思う。確かに多くの有害物質が出てきた。しかし、中国の食品、製品はどれも危ないと思うことは外交や貿易と言う点で危険はらむ。それよりも、どれが危なくてどれが安全かを適時情報を仕入れて判断することが必要なのではないか。
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